東大理3生が語る共通テスト化学の極意
東大理3生が語る共通テスト化学の極意

東大理3生が語る共通テスト化学の極意

共通テストまで残りわずかとなってきた今、受験生の皆さんはいかがお過ごしですか?今回SSS Educationでは頑張る受験生を応援すべく、各科目の担当講師(なんと全員東大理3生!!!)が共通テストのポイントについて解説します!

・目次

センター試験と共通テストの違い

センター試験は化学的ではなかった!?

 センター試験では、1つの問題に対して1つのキーワードがわりと明白であり、そのキーワードに従って1つの公式や知識を引き出しさえできればすぐに解けてしまう問題が多くありました。そのため、実は「化学的な見方」がきちんと体得できていない生徒でもなんだかんだで解けてしまうといった実状がありました。『センター試験は高得点とれるのに、二次試験だったら点数が出ない』という声が多く聞かれたのも、そのためです。

順当に化学的な視点を問う共通テスト

それに対して、共通テストでは、「化学的な見方」がきちんと備わっていないと解けない問題が多く存在します。計算問題では、きちんと現象を説明するための理論に従って、立式するべき式を必要かつ十分な本数だけ列挙できるかどうかが試されます。知識問題では、一つ一つの物質についての造詣を深めるとともに、物質間の規則性を体現したものである周期表の活用をしていくことなどが要求されています。

変化を象徴する1問

(本段落は具体的な問題の解説となるので、まだ受験を控えていない高1、高2の方々は読み飛ばしてOKです。)

たとえば、2022年第1問問3の問題には多くの人が苦戦したようです。しかしこれを詰まることなく解けるかどうかが「化学的な見方」ができているかどうかを左右すると私は考えます。「気体」というワードを見たときに、まずは

  • 気体全体で成り立つ状態方程式
  • 混合における分圧の法則
  • 気液平衡における蒸気圧の法則
  • 溶解平衡におけるヘンリーの法則

が列挙できるかどうかが大切です。ここで、いきあったりばったりに「状態方程式立てようかな~」「あ、式が足りないからなんか立てられないかな…うーん、(ここでたまたまひらめけばよし、ひらめかなければアウト、みたいな運ゲーになる。)」とやってしまっている人が多くいますが、それはいけません。気体が化学における系の中でどのような状態を取り得るかを考えていけば、これら4つの法則が列挙されることは必然です。その中からいらないものを削っていけばいいだけなのです。そうすればおのずと必要十分な立式にたどり着くでしょう。

せっかくの機会ですので、さらに深めておくと、状態方程式については気体Aと気体Bがあれば、Aの状態方程式とBの状態方程式の2本を立てれば必要十分ですが、数学の授業で習う加減法の原理を考えれば、「AとB」ではなくて「Aと全体」や「Bと全体」にしてもよいはずです。今回の選択肢にあるグラフで横軸が「Aの分圧」、縦軸が「混合気体の密度」となっているので、今回の問題では「Aと全体」を立式すればよいことも瞬時にわかるでしょう。

数学的な素養も不可欠

(ここからはまた全員読んでください。)このように、共通テストの問題では、単に目の前の問題が解けるだけの勉強では太刀打ちできません。きちんと化学的なものの見方を体得し、さらには必要に応じて数学的素養も動員しなければなりません。

1を聞いて10を知る勉強が不可欠

では、何を重視して普段から化学の勉強に取り組んで行けばいいのでしょうか?端的に言えば、「1問解いたらその1問だけが解けるようになる勉強ではなくて、1問解くことで100問解けるようになる勉強をしましょう」ということになります。具体的に言えば、無機化学や有機化学であれば、問題に載っている事柄を超えて、そこから知的好奇心をもって関連知識を追いかけていき各知識を有機的につなげていくことで、ひとつひとつの物質についての造詣を深めていくことが大切になります。計算問題では、理論をしっかりと学ぶとともに、最終的には汎用性が高い実践的なルーティンにまでそれを落とし込む姿勢が大切になります。もちろん、こうしたひとつひとつの知識や計算に対して有機的につながりを持たせて整理するためには、ひとつひとつの知識や計算そのものが体得できていることは前提条件です。

まだ間に合う!理3生のすすめる仕上げの1冊

さて、あとのこりわずかな共通テストに向けて何をやったらよいかお悩みの方も多いでしょう。ここからは、悩み別に応じてみていきましょう。

  • 【知識や計算方法がまだ体得不十分な方】

総ページ数がたったの440ページで、単純な知識や公式の確認をするのであれば、この参考書が最も効率よく行えます。

  • 【知識や計算方法自体は体得しているつもりだが実戦になると不安が残る方】

問題数は300問ほどとやや多いですが、難易度がAとBに分かれており、共通テストで満点を取るのであれば、A問題だけ周回すれば十分な実力が付きます。ただし、先に述べた通り、ただ目の前の問題が解けたか解けていないかに終始するのではなく、目の前の問題を通して知識や方法論の整理を行うことを常に意識しておきましょう。

受験のお悩み、東大理3生に相談できます!

いかがでしたでしょうか?さらなる高みを目指すあなたに理3生の分析は必ず役に立つはずです。しかし、あくまでもこの分析は共通テストの分析であり、あなたが今何をするべきであるかは人それぞれです。

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受験生の時間は限られていて、非常に貴重です。非効率な方法で続けてしまった学習法は、その貴重な時間を効率悪く使ってしまうことになり、その時間決して返って来ません。ですので、受験に悩まれる方は東大理3生に相談することで、一日でも早く学習方法の課題を解決し、より多くの時間を効率高く活用できるようにしましょう!

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