模試分析のイメージ

この記事を書いた人について

SSS Education講師の田端です!
地方の公立高校出身で、東京大学理科三類に現役合格、進学後SSS Educationで講師として学習管理や個別指導を行なっております!私は有名進学塾を利用せず、地方の高校から合格したという理科三類内では珍しい経験を生かし生徒の学習体験に新たな視点を提供することができると考えています! 地方から医学部や東大を目指しており、同じ経験がある講師に学びたい!という方はぜひ学習相談へお越しください!

地方公立高校から理科三類に現役合格した私が思う
東大模試

模試を受ける意味について

私は模試を受けることは3つの意味を持っていると考えています。まず、模試を受けることで、自分の苦手な分野が明確に把握できます。特に塾に通わず、自ら問題演習の機会を設定する必要がある方の場合、普段の勉強では苦手だと感じる箇所の問題を繰り返し解き、対策していることが多いでしょう。この方法だと、最終的に問題集の問題は解けるようになります。しかし、それが本当に苦手分野を克服できた結果なのか、それとも単に問題の解答を記号として暗記してしまっているだけなのか、区別がつきにくいという問題があります。そのため、「これまでの勉強が本当に意味があったのだろうか」と不安を感じた経験は、皆さんにもあるのではないでしょうか。

そこで、模試を受けることの意味が活きてきます。模試で初めて見る問題を解くことによって、最終的な入試で求められるレベルに対し、現在の自分の実力がどれくらい不足しているのかがはっきりとわかります。また、同時に、自分ではできていると思っていても、実はできていなかった分野を浮き彫りにすることもできます。これにより、これまでの勉強法が正しかったのか、そしてこれからどのように勉強を進めていけば良いのか、その指針となるでしょう。

次に、模試を受けることで、自分の立ち位置を把握できます。特にこれは冠模試に当てはまることです。私自身、地方の公立高校から理科三類を目指す中で、普段の勉強だけでは自分が「合格ライン」にいるのかどうかがわかりませんでした。周りに同じ大学を目指す人も少なく、学校の過去データも参考になるほど十分ではありませんでした。

そこで、志望大学の受験者の大半が受ける模試の受験は、非常に大きな意味を持ちます。定員が100人の大学で自分の順位が30位であれば「この調子で大丈夫」と自信が持てますし、90位なら「ここから少しギアを上げれば安定するだろう」と考えられます。100位よりも下の場合でも、「このままでは不合格になる可能性があるから、勉強法を変えなければ」と危機感を持つことができます。

このように、模試を受けることで自分の学力レベルと、あとどれだけ努力すれば良いかをある程度知ることができます。特に情報が少ない地方の受験生にとって、模試はこれらを知る数少ない機会と言えます。その点で、模試は非常に大きな意味を持つと考えます。

最後に、本番の緊張感で本番形式の問題を解ける、ということです。家でもセット演習をすれば本番形式の問題演習ができます。が、やはり家で落ち着いて解くのと試験会場で解くのとではわけが違います。私は緊張しいなタイプでした。数学の問題を解くとき、家だったらリラックスして解けるはずの問題を、模試の場だと変に緊張してしまい思った通りの立ち回りができない、みたいな経験がよくあります。実際の試験会場でのパフォーマンスは、多くの人にとって模試のパフォーマンスと同等かそれ以下です。そういった家で解くよりもより「本番に近い」状況で問題が解ける、というだけでもとても大きな意味があると思います。

復習方法について

アドバイス:「なぜできなかったか」を掘り下げることが復習の第一歩!

 私は、模試の復習をする時は「何がダメだったのか/なんでできなかったのか」という視点を大事にしていました。模試が返ってきたら、多かれ少なかれ自分のできていない点がわかると思います。そこを直していく、というのが模試の復習です。なので、できていなかったところを埋めていくために、なぜできなかったのかという原因を探って対策を立てるというのがもっとも効率的な復習法だと考えています。 例えば、模試の結果がC判定だった場合、なぜ成績が振るわなかったのかを分析します。合格者平均を大きく下回る科目があったり、あるいは全科目でわずかに合格者平均を下回っていたりと、状況は様々です。今回は特に英語の成績が悪かったと仮定しましょう。英語のどこで失点しているかを確認すれば、リスニングや長文など、問題点となっている箇所が特定できるはずです。ここから「何がダメだったのか」を深掘りします。長文で失点している場合、「単純に単語力が不足していて長文が読めなかった」「他の大問に時間を使いすぎて、長文をじっくり読む余裕がなかった」など、様々な要因が考えられます。これらの要因のうち、どれが自分に当てはまるのかを検討します。 原因がある程度特定できたら、次にどのように改善するかを考えます。「単語帳にもっと集中的に取り組む」「長文を読む量を増やして読解速度(wpm)の向上を図る」といった具体的な対策を立てます。このような一連のプロセスによって、自分の苦手な部分を洗い出し、それを克服するような模試の復習が可能になります。また、こうした振り返りを効果的に行うために、模試受験直後に試験中の所感をメモしておくことも有効な手段です。

成績が思ったより取れなかった方へ

メッセージ:落ち込むのではなく「今、気づけてよかった」と前向きに!

模試も結局は一発勝負です。なので、思ったより点数が取れず、落ち込んだり不安になったりすると思います。ですが、逆に「このままだと合格に届かないということが今のうちに分かってラッキー」だったとも言えます。適当に書いた解答がなぜか採点者と噛み合って実力以上の判定がでてしまうのと比べたら、遥かにマシとも言えることが、ここまで読んでくれた方ならわかるのではないでしょうか。

よく、「結果に一喜一憂するな」と模試が返ってきた時に言われると思います。ですが、私は一喜一憂した方がいいと思います。ダメだったらしっかり反省して次に活かし、良かったらそれをモチベーションにして今までのことに少しの改良を加えて続ける、そういうふうに模試を活かしていくのがより効果的で建設的な模試の活用方法だと思います。

模試の成績が悪かった人は、先ほど説明したみたいに、「なぜダメだったのか」という視点を大事にして模試を振り返ってみてください。闇雲に勉強をするよりもやはりちゃんとした目標や目的意識を持って勉強した方が、効率的にも精神的にもいいと思います。模試は、できなった問題の振り返りを通じて直近の目的意識を得ることができますし、自身の現状と入試のタイミングでの理想とズレから、より具体的に最終的な目標を立てることができます。とくに私みたいな地方出身の人だと、そういった機会は模試ぐらいしかありません。点数が低かったことはむしろチャンスだと思い、まずは自分に必要な勉強は何かを考えていきましょう。

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